BRABUS Classicの手による完璧なレストアが施されたメルセデス・ベンツ280SE(W111)が、2月27日から3月3日の期間でドバイにて開催された『Emirates Classic Car Festival 2014 in Dubai』に於いて、“Best of Show”を獲得した。
BRABUSと言えば過激なチューニング(800psのBi-turboなど)と厳ついボディキットがイメージのジャーマンチューナーの雄だが、ココ最近はこうしたクラシック・メルセデスのレストア(90年代以前のモデルを対象にメンテナンスやビスポークカスタムも請け負う)にも力を入れている。
このW111は実に1800時間を費やしてほぼすべてのパーツを新品に交換(エアコンやブレーキなどは現代基準にアップグレードも可能)。無いものは一から当時のスペックに近づけて作り直すという念の入れよう。
本家メルセデスのオールドタイマーセンターとの連携も密に取ることで、まさに“新車のクラシック”を体現している。
個人的にはクラシックカーはある程度の「ヤレ」がある方が、そのクルマが過ごしてきた歳月が感じられて好みだが、実際、世界的にクラシック・メルセデスの人気が高まる中、こうした再生新車(Re-Born)の需要が日に日に高まることには素直に頷けもする。
メカトロニックのようなハイテック(エンジンを現代のモノにスワップ)もいいが、敢えて可能な限り当時のスペックでレストアするBRABUSの世界もまた魅力である。何よりチューンドコンプリート・メーカーがそれをやることに、大きな意義を感じるのだ。
ともあれ、ぶっ飛んだコンプートBRABUSの横に、こんなビカビカなクラシックを並べるのは確かに、悪い趣味ではないと思えた。
きっと間違いなく、ドバイ辺りの大金持ちが全モデル揃えてレストアのオーダー出したりするんだろうな……
BRABUS CLASSIC