ROUTE22
“個の主張”をするブログ、はじめます。
2025.02.20

(撮影:安井宏充)
突然ですがブログをはじめます。
肩肘張らずリミットも決めず。
好きなようにのんびりやっていこうと思っています。
ブログタイトルは “Route 22”
旧くからのモーターヘッド読者ならお分かり(のハズ)のタイトル。
“Editor’s ego ― Route 22” をそのまま継承する次第です。
2011年9月に創刊したモーターヘッド01号の巻頭で自分が書き記した“Route 22”を、この機会に改めて読み返してみました。
何より「想い」を伝えたい。
だからこそ、暑苦しくも、独りよがりにもなる。
まだまだ青くて熱かった35歳のオレがそこにはいました。
なんだか嫌いじゃないぞ。
というわけで、みなさんにも改めて髙田興平の、さらに言えばモーターヘッドというメディアの “芯の在処(ありか)” に触れていただくために、MH創刊号の “Route 22“ に書き記した想いをここに全文抜粋して、新生 “Route 22” をスタートさせることにします。
― モーターヘッド01号より抜粋 ―
「個の主張」
あえて誤解や反論を恐れず言えば、日本は「個」であることを正々堂々と主張することが難しい国である。よく言えば「全体の型」がある規律正しい社会と受け取れなくもないが、横並びであることが正しいという思想や教育のあり方は、ともあれ窮屈このうえない。
ある人はきっと、こうした考えの人間を不良という枠組の中でひと括りにして切り捨てるのだろう。日本という国家そのものを動かす多数派の選良たちは間違いなく、人と違うことを体質的に嫌うのだ。
今回、めでたく創刊することが叶ったカスタムカルチャー・マガジン “モーターヘッド/Motorhead” は、カスタムカルチャーの中に潜む「個」のあり方を可能な限り深く読み取り、その素晴らしくも奥の深い世界の捉え方、愉しみ方を、手に取ってくださった読者の皆さんに自由かつ幅のある選択肢として提案していくことをコンセプトに掲げて発進する。
世の中にはバランスが必要なことは承知である。誰も彼もが好き勝手な主張を叫んで全開で走り出したら、社会そのものが簡単に破綻することはわかる。「人に迷惑を掛けない」「悪いことをしたら怒られる」「怒られたら素直に謝る」という万国共通のオトナの常識だって、完璧ではないが理解はしているつもりだ。
カスタムの世界においても当然バランス感覚は重要だろう。というか、それがなければ誰もが「オっ!」と唸る(もしくは嫉妬する)クールなスタイルが構築できないことは事実だ。ただし、ここで必要なバランスとはあくまでも「個」の中のバランスであって、そこに横並びの意識がある限り、少なくともこの世界では突出した存在にはなれないのだとも思う。
これまでの12年間を、幸福にも超一級のスーパーカーを軸としたカーエンターテイメント誌の編集・制作にとことん費やしてきた身としては、どこかで「クルマのことは結構わかっているよ」という驕りが正直あった。しかし、編集者人生の転機ともいえる「新たなカスタムカルチャー・マガジン」の立ち上げというチャレンジングな日々と向き合えたこの数ヶ月を通して、その驕りは自然と消え去っていった。クルマをわかる必要なんてない。極論としてそう思った。なんでも理解した気になって「こうだ!」と決めつけることは、少なくとも「自由な個」を標榜する我々モーターヘッドには、必要ない。
答えはきっと無限大。あくまで自分自身の「個」の感性で捉えればクールとダサいの区分けはあったとしても、ことカスタムという「個の主張」を正面から見つめていく限り、ボクはそれぞれの「個」が発する主張の理由と、まずはフラットに向き合ってみたい。
「なぜ、カスタムするのか?」「なぜ、人とは違う個性を主張するのか?」
そこには実にバラエティに富んだ、色鮮やかな答えの数々があるはずだ。果たして、そのどれを「クール!」と捉えるかはまさに「個の自由」。そこに横並びの精神なんて必要ない。隣の芝生が青く見えたなら、どうぞ遠慮なくそこに足を踏み入れてほしい。カスタムカルチャーは「個の主張」であるのと同時に、何より「自由な精神」の象徴なのだから。そう、結局は自分自身が「イイ」と思えるかどうか。今の世の中に必要なのは「個」を頭ごなしに否定するかのような横並びの精神ではなく、あくまで「個」を貫くために失敗を恐れず覚悟を決め、経験を重ねて養っていく「自己主張」の精神なはずだ。
と、ここまでの駄文を読み進んでくださった心の広い読者の皆さんに心から感謝するとともに、まだ荒削りではあるけれど、モーターヘッドの基本精神として、「個が発する自由な発想=カスタム」にこの雑誌が続く限り真剣に向き合い、「個」としてはまだまだ発展途上中ながらも、そこは雑誌作りを支えてくれる最高の仲間たちの力を借りつつ、表紙の謳い文句どおりに「世界で最もグレートなカスタムカルチャー誌」になれるよう、前進し続けていこうと思います。
──モーターヘッド編集長 髙田興平